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物事にはすべて
発端があるのだ
前書きにかえて

物事にはすべて
水没するくらい
深〜い歴史があるの


子供には子供の
けもの道があるのだ


だがしかし駄菓子菓子

ラーメン食べる
(Lamentable)
とは悲しいことよ


限りなく東名に近い
たんぼ


七夕豪雨
清水市を襲う


シーチキンは
きちんと清水発


ヤァ!ヤァ!ヤァ!
UHFがやって来た!


プリンの気持ち

テトラの秘密

悲しき熱帯魚

ベッドでたまごは
吸わないで


哀愁の町に
雪が降るのだ


ケンカだ!
ケンカだ!

カッサーは
サッカーを
知らない!


男と女の
別れ道


美しい心
は何処へ


おじいちゃん
の財布


お金持ちの秘密


仕事帰りにバスに乗ったら、女子中学生の二人組みが乗り込んで来て、後ろの二人掛け席に座った。袋菓子を開ける音がして、交互に手を突っ込んで食べているらしい。「このお菓子ほ〜んとに美味しいよね〜」などと話している。私が中学生のころに比べると、驚くほど豊満な体形をしているが、頭の中身はあまり進化していないようだ。

そのうち話は大好きなアニメや人気歌手の話題に移った。別 に話を盗み聞きする気は無いのだが、袋菓子の香料の匂いがきつくて(よくこんな匂いのする物体を食べられるものだ)、鼻の穴のついでに耳の穴にも流れ込んでしまうのである。キャラクタやタレントの名前が出る度に「うわ〜、な〜つかし〜」を連発している(おいおい、座席の背を蹴るのをやめなさい)。四十過ぎのオッチャンには昨日のような事が、彼女たちには夢のように懐かしいらしい。

ホームページでこんな駄文を書いていると、親切な友人から、たかが10歳年下の女性が描いた漫画をネタに、耳くそ程度の「ローカルな」世代間ギャップをほじくり出して、何処が楽しいのかとメールを貰うことがある。余計なお世話である。

私は、仕事は朝型なので夜6時には食卓に向かい晩酌して9時には就寝する習慣である。いかに恋愛結婚とはいえ、結婚20年のベテランともなると会話の種も尽きがちなので、テレビをつけているのだが、まったく最近見るべき番組が無い。特に不快なのは「衝撃スクープ映像」とか「警察密着24時間」などという、流血の惨事、他人の不幸、果 ては死体などを映像として垂れ流す番組が家族団欒(そんなもん無いのか?)の時間に増えている事だ。私は幼少より「テレビっ子」だったが、昔は流血映像なんて見たことなかったぞ(プロレスは別 ね)。プロレスの流血を見て興奮して亡くなったお年寄りだって、かつてはいたのだ。死体だって、高校生になって祖父が急死するまで見た事が無かったくらいなのだ。よくこんな番組を見ながら飯が食えるものだとあきれる。

わずかな歳月の間にマスコミはどうしてこうなってしまったのだろう。こんな事を書くと、前述の友人なら、「それがどうした、俺達が子どもの頃はテレビさえなかったんだぞ」と、訳のわからんメールをまた送りつけて来るかもしれない。たとえ耳くそほどの違和感でもいい。そいつを手掛かりに、つい昨日のような出来事をよ〜く思い出してみてほしい。ほんの10年くらいの間に世の中、思いもかけない異様な世界に変わってしまっていることがあるのだ。女子中学生の「うわ〜、な〜つかし〜」も、オッチャンには気づかない「時代の地殻変動」を敏感に捕らえる鋭い感性のホトバシリかも知れないと、まだまだ若い私は考えちゃったりするわけなのだ。

で、『特製ちびまる子ちゃん』第2巻第4章の給食風景に「プリン」が出て来て、感慨ひとしおだったりするのだ。どうも私の世代は完全給食制の走りだったようで、少し年長の友人には給食を知らない者が多い。私の給食体験の収穫は「まずくてもおいしいものが世の中にはある」という教訓を知った事である。「テレビっ子」であるとともに「鍵っ子」世代の走りである私たちは、学校に行かなかったら、ろくな昼食を食べられなかったと思う。電子レンジはもちろん、冷蔵庫さえ普及していない時代だったのに、「豊かさ」を求めて、母親たちは次々に社会に駆り出されて行ったのだ。その揚げ句、月々500円くらいの給食費がはらえない級友が、クラスに何人もいたのである。だから味はまずいけど気持ちの問題としておいしかったのだ。食べられるだけでありがたかった。パサパサの食パン2枚に、味の薄い青菜の炒め物、そしてカップ一杯の脱脂粉乳がつくだけの献立で、給食用マーガリンやジャムがつく日は大喜びしたものである。

それが10年の年齢差があると、な、な、なんと「プリン」などが給食についたりしているのである。

1978年、大学を卒業した私はパッケージ専門のデザイン会社に就職し、某乳業メーカーの担当に配属された。入社当時から社内最優秀の才能を持っていたのだが、当初は来る日も来る日も段ボールの版下ばかり作らされた(同僚が無駄 飯を食っている間も)。そういうものである。で、驚いたのは学校給食用の冷凍食品に、「プリン」や「ババロア」、なんと「チーズケーキ」まであるのだ。しかも「レア」と「ベークド」に分けて。給食用惣菜だって凄いメニューばかりである。今の子供はこんな給食を食べているのかと地団駄 踏んだものである。

出来合いの食材が増えたおかげか、給食は益々豪華になっているようだが、その揚げ句が先年の食中毒騒ぎである。私たちの頃は、今より貧弱な厨房で、オバチャンたちが脇目も振らずボートのオールのような木杓子で大鍋をかき混ぜて給食を作っていたが、食中毒になったことなどなかった。クラスで、女子の提案による「母の日に給食のオバチャンに感謝の手紙を書こう」という気乗りのしない取り組みをして、オバチャンを泣かせちゃった事もあるのだが、今にしてみれば食中毒にならなかった事だけでも感謝しておいて良かったと思う。

今の子供は見た目は豪華だけど工場製の出来合い食品を、本当においしいと思って食べているのだろうか。

あっ、そうか、そんな食品なら「衝撃スクープ映像」とか「警察密着24時間」を見ながら食べるのに適しているのかもしれないな。

(続くのだ)

 

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